重度の鬱病以外のうつ病・躁うつ病は、健康の土台である生活リズムが乱れていることが原因になっていることがあります。
うつ病かもと思っている方へ
あなたは、うつ病かもしれないと様々な記事を読んでいる内に、このページにたどり着いたのかも知れません。
自分がうつ病なんて認められない気持ちもあるのではないでしょうか?
しかし、今やうつ病は15人に1人がかかる病気と言われています。
心(精神面)の初期サイン
- 気分の落ち込み・憂鬱感が2週間以上続く。
- 興味や喜びの減退(好きだったことを楽しめなくなる)。
- 自己否定感や自分を責める気持ちが強くなる。
- 集中力・判断力の低下(仕事や家事に身が入らなくなる)。
- イライラや不安感、小さなことで感情が揺れやすくなる。
体(身体面)の初期サイン
もし当てはまる場合、精神科または心療内科クリニックに相談しに行くことをオススメします。
ただここで注意しなければいけないことは、病気自身は自分自身で治すことを忘れないこと!です。急性期は薬の力を借りることは重要ですが、それだけではなく自分で治ろうとする力が何より大切です。
※この記事は重症の鬱病の方以外へ向けて掲載しています。
内服薬は自己中断してはいけない!けど・・・

まずうつ病と診断された場合、内服治療と休養が必要です。それが落ち着いたら、生活リズムを整えて社会復帰を目指していく必要があります。
実はストレスに対して強くなれるかどうかには、生活リズムが深く関わっていることがわかっています。
眠れない日が続いたり、昼夜逆転したりすると、気持ちが不安定になりやすく、同じ出来事でもつらく感じやすくなってしまいます。
逆に、毎日のリズムが整っていると、ストレスへの耐性が高まり、人間関係の悩みにも少しずつ対応できる力が戻ってきます。
つまり、生活リズムを整えることは「ストレスの原因を消す」ことではなく、ストレスと付き合える力を育てる土台になるのです。
休日を含め、生活リズムを整えること
平日忙しい人や交代勤務の人は休みの日に”寝溜め”として長時間睡眠を取っていませんか?
実はこれは飛行機で日本から外国に行ってまた戻って来るくらい、体と脳に負担のかかることです。もしあなたが3時間ほど平日と休日で起床時間に差があるとしたら、日本からインドに飛んで、月曜日の朝に戻って来るくらい大変なことです。
そう考えてみると、心身の疲弊は当たり前です。

一般的に成人の場合、7時間〜8時間睡眠が必要と言われています。7時間睡眠を取ったら残りの17時間はウォーキングや図書館に行く、カフェに寄るなど、何でも構いません。活動を始めて見ましょう。
最初は体力が落ちているため、座っているのも大変なはずです。でも座って本を読んでいるだけでも構いません。以前好きだったことを、記憶の中から探してみましょう。
旅行が好きな場合は、旅行に行く体力はなくても、旅行先の体験記を読んだり動画を見たり、それが良い記憶であれば、思い出して書き出してみることも良いかも知れません。
寝る時間よりも起床時間を意識する

うつの症状があったり、うつ病と診断された方の中には眠れない方もいらっしゃると思います。いわゆる不眠症として睡眠薬が処方されたりしますね。
睡眠薬の多くは寝付きをよくしたり、睡眠を維持する効果があります。そのため、不眠には眠ることが大事と思われがちですが、私たち患者は朝起きることを意識する必要があります。
なぜなら人間は昼行性だからです。決まった時間(例えば仕事をしている人ならいつもの起床時間)に起きて活動を始めてみてください。活動はできる範囲のことで構いません。家事をしたり、散歩したり、この機会に自分の得意や好きなことを考えてみることもよいです。
そこから、本当はもっとやりたいことが見つかるかも知れません。
まとめ
ストレス社会と言われて久しく頑張って頑張って働いて来た方が、見てくださっていると思います。「ストレスの原因は、生活リズムではない!」とおっしゃる方もいるかも知れません。しかし、人間は太古の昔から脳との付き合いをここ数十年、百数年で変えられるわけはありません。
きっと原因となる出来事があって、生活リズムが崩れたりお酒でストレスを解消する悪循環になっていませんか?うつ病・うつ状態を回復するには自分自身の治したいという力が必要不可欠です。
薬を飲み続けることも大切ですが、それだけでは不足しています。自分で治したい、自分らしさを取り戻したいという希望が必要です。そのきっかけに生活リズムを見直して見ましょう。

